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花壇の管理 ~イシクラゲの防除~

[2017.01.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄

質問
 最近、花壇の周りに黒いワカメのような物がたくさん生えてきました。その上を歩くと滑って転びそうになってしまいます。手では取りきれないので取り除く良い方法はありませんか。

回答
 黒いワカメのような物は「イシクラゲ」と言います。ネンジュモ科ネンジュモ属に属する藍藻類の一種です注)。長雨の続く季節になると毎年イシクラゲの相談があり、いかにみなさんが困っているかうかがい知れます。 そこで様々な除去方法を試した中で、食酢の使用が比較的実用性ありと判断しましたので紹介します。

1 食酢を散布するよりも灌注処理する方が、また処理濃度はより濃い方が効果的でありました(表1)。

表1 食酢の処理方法と効果

2 速やかにイシクラゲを取り除くには、原液を潅注することです。4日ほどで効果が現れますが1m2当たり600円と高くつきます。処理経費を安くするためには、全面処理ではなくイシクラゲのみに局所処理するとか、イシクラゲを手で取り除けるだけ取り除き、処理面積を少なくしてから原液潅注を行うと良いでしょう(写真1・2、表2)。
 ただし、芝生の中に生えているイシクラゲに原液潅注すると、芝生も一緒に枯れてしまいますので注意して下さい。あくまでも裸地に生えたイシクラゲに対してのみ原液潅注を行ってください。

写真1 原液灌注前のイシクラゲ

写真2 原液灌注7日後のイシクラゲ

表2 食酢の処理経費

3 多少時間がかかっても安く処理したいのであれば、10倍液灌注か原液散布処理が良いでしょう。枯れるまでに7~10日は要します。処理経費は、10倍液灌注処理で60円、原液散布処理で15円要しました。十分枯れなければ2回、3回と処理して下さい。

4 食酢の原液あるいは10倍液を処理した後匂いが数日漂いますので、大きな面積を処理する場合は、隣近所の理解を得ておきましょう。100倍、1,000倍液の処理では匂いません。

参考文献
*伊藤智弘(2015):「藍藻類イシクラゲを始めとする天然物に含まれる機能性成分について」,近畿大学農学部,日本水産学会81(4)

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