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観光農園化で経営繁栄を 新規就農・6次産業化講演会

[2019.01.18]

 ▲観光農園化を活用した農業経営のアドバイスをする畔柳茂樹代表取締役

 

 JA尾張中央(春日井市・小牧市)地域担い手育成総合支援協議会と小牧市は、同市高根の本店で18日に講演会「農業ってものすごく夢がある~新規就農・6次産業化~」を開催しました。愛知県岡崎市でブルーベリー農園「株式会社ブルーベリーファームおかざき」を経営する畔柳茂樹(くろやなぎしげき)代表取締役を講師に招き、講演「年60日の営業で年収2000万円、脱サラからの最強の農起業」を行い、自身の観光農園化を活用した農業経営のアドバイスをしました。

 春日井市・小牧市の農業者、一般市民合わせて78名の参加があり、東京都や長野県、南信州など遠方からの参加もありました。 

 同農園はブルーベリーの大粒品種のみ40種類を厳選栽培し、同果樹もラビットアイ系14種類800本・ハイブッシュ系2系統の計16種類500本と合計1300本を構え、ひと夏1万人の来場客が訪れる地域を代表する観光スポットです。

 同講演によると、従来型出荷農園の労働時間は、収穫・出荷65%、清掃5%、除草7%、栽培管理10%、剪定13%。これを観光農園化し、来場客に収穫してもらい、畑にシートを敷き草の生長を抑止し栽培管理を設備に任せる無人栽培化することで82%削減となります。削減した時間をテレビ・雑誌などメディア戦略やインターネットなどIT活用で集客活動や接客に当てることができます。ブルーベリー6.5㌧の収穫時間で考えてみると、出荷農園は1人1時間2㌔収穫で3250時間。観光農園は4人が60日間毎日1時間ずつ収穫だけするとして240時間。時給900円で計算しおおよそで費用を換算すると、3000時間×900円で270万円の費用削減が可能となります。農業の事業化にあたりコツとして、収益の上がらない長時間労働は避け、農業従来の問題点克服を徹底することを伝えました。

 同農園は、全委託の栽培設備一式など設備投資費は2400万円で、労務費や広告宣伝費、肥料・農薬など諸経費は年間400万から500万円。ブルーベリーを育てるには水はけが良く強い酸性土壌が必要で、その環境は日本にはないためアメリカから輸入したブルーベリー溶液栽培システムの設備を設置し、人工的に原産地アメリカの生育環境を再現しています。このIT化により天候不順の影響も少ないようです。

 畔柳代表は「観光農園は収穫作業など〝体験〟を売るのです。野菜・果物を置いているだけでは売れません。成功の秘訣は、お金目的ではなく好きという気持ちを大事にして仕事をすることです」と自身の心構えを話しました。

 畔柳代表は元自動車部品製造会社「デンソー」の事業企画課長でした。ハードワークの日々に疑問を持ち、子どもの頃に抱いていた就農を決意し、平成19年に45歳で独立しました。起業後は、デンソー時代に培ったスキルを生かし、観光農園、無人栽培、ネット集客の仕組みを構築して、現在は会社員時代と比べ、労働時間半分で2倍の収入を実現しています。

 畔柳代表は「ブルーベリーを選んだ理由は、自身で全国行脚・調査・分析をした結果、おいしいだけでなく健康に良く病害虫に強く加工しやすいなど魅力があり、当時は日本で本格的に同果樹の農園経営に取り組んだ人がおらず、未知の可能性を感じた」と述べました。

 ▲「株式会社ブルーベリーファームおかざき」の畔柳茂樹代表取締役を講師に招き講演
 ▲カップルやファミリー層など多くの若い世代も来られ好評な農園の説明
講演後の質疑応答で多くの参加者が積極的に畔柳代表に質問
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