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スターチスの管理 ~作型~          

[2020.03.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

質問
 花屋さんにはほぼ一年中スターチスがありますが、この地域では一体いつ頃種を播くのがいいのか教えてください。

回答
 スターチス・シヌアータは生花に使えて、乾燥花にも使えることから直売所では大変人気のある花です。しかし、当地は露地中心の産地なので、直売所への出荷は数か月しかなく、直売所で一年中販売することは望むべくもありません。
 そこでほぼ一年、毎月種を播いてより長く収穫できる播種適期を調査したので、その結果をお知らせします。

1  本種の特徴
 地中海沿岸部に自生する半耐寒性の多年草です。わが国では夏の暑さと冬の寒さが影響して1年草として扱われていますが、条件が良ければ株は越年します。

2 栽培概要
⦁ 品種 ミッドナイトブルー
⦁ 播種月 平成25年2~11月 毎月15日に播種
⦁ 播種方法 200穴のセルトレーに専用培養土を充填し、一穴に一粒播種。その後、底面から給水させながら雨の当たらない軒下で管理。ただし、2月播種は保温が必要。
⦁ 定植 植え床幅1m 株間40×条間40の2条
⦁ 防暑・防寒対策 1m間隔に高さ0.9mになるよう植え床に杭を打込み、8~9月には遮光シートで上面を被覆。11~5月には側面をポリフィルム、上面を不織布で常時被覆。(参考写真下)

▲ポリフィルムで覆ったスターチス

3 結果
(1) 播種した月ごとの開花時期まとめ。(図1)


(2)  2~3月播種の場合、数か月後には開花し始め、当年中の6~10月まで収穫することができました。また、この株をそのまま据え置いて冬越しさせたところ、5~7月の初夏に再び収穫できました。
(3)  4~11月播種は当年開花することはなく、翌年の5~7月に開花しました。平均収穫日は早く播くほど早くなりましたが、有意な差があるとは思えませんでした。したがって、この期間中いつ播種しても収穫時期は初夏に集中することがわかりました。
(4) 図1の結果から、季咲きの作型を「盆・初夏収穫」と「初夏収穫」の二つにまとめました。(図2)


(5)  以上、一般的に言われている秋播きよりも、2回収穫できる早春播き(2~3月)が良いかと思います。

 なお、上記事項は出荷規格のない当JA産直店ならではの成せる業であることをご理解下さい。

 

 

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