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スターチスの管理 ~生産性~  

[2020.10.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

質問
今年3月の記事には、秋より早春播きを推奨しておられましたが、春播きは秋播きに比べると定植から収穫終了までがかなり長くなり、土地活用上もったいなくはありませんか。

回答
 確かにこの地域は地価の高い都市農業地帯ですので、土地をより有効活用したいという気持ちはよくわかります。そこで、生産性という観点から早春播きと秋播きを比較してみました。

1 はじめに
(1) 収量
便宜的に2~3月播種を早春播き、4~8月播種を夏播き、そして9~11月播種を秋播きとしました。早春播きは播種当年と播種翌年の2期収穫することができ、秋播きは播種翌年の1期のみでした(図1)。
また、収穫対象の切花は4cm以上とし、収量は一株当たりの切り花本数で表しています。
(2) 収穫日数
早春播きの収穫日数は播種当年と播種翌年を合算し、夏と秋播きの収穫日数は播種翌年のみです(図1)。
(3) 生産性
10日間で一株当たりに収穫できた切り花本数を示しています (図2)。

2 結果
(1)収量 
 2月播種は当年分と翌年分を合算すると概ね100本、3月播種は同じく合算で70本となりました。夏から秋播きは4月65本、8月35本、9月25本、11月15本でした。
 収量の全体的傾向としては、2月播種を頂点として右肩下がりとなりました(図1)。
(2)収穫日数
早春播きは概ね160日で、夏~秋播きは60日前後でした(図1)。
(3)生産性
早春播きは概ね2本、夏播きは1本、秋播きは0.8本/株/10日でした。
 全体的な傾向としては2月播種が最も生産性が高く、以後右肩下がりで生産性は低下しました(図2)。
 なお、定植から収穫終了までの在圃期間は2月播種で450日、3月400日、以後月を追うごとに少なくなり9月は270日程度でした。

3 まとめ
 早春播きに4月播きを加えた春播きは、夏・秋播きよりも在圃期間が長くなるにも関わらず生産性は高くなったことから、当地の露地栽培では一般的な秋播きよりも春播きの方が有利かと思われます。

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