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トルコキキョウの管理~セル定植(2)~          

[2023.01.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

質問
 何とかトルコキキョウの苗づくりには成功しました。定植時期を迎えましたが、他の花に比べかなり苗は小さく、手間がかかりそうで、足腰が痛くならないか心配です。

回答
 12月に続きセル定植について説明します。

4 移植
 椅子に座りながら移植作業を行います(写真1)。288穴セルトレーと底のない50穴セルトレーを机に乗せます。まず、50穴セルトレーに水分調節した培土を一つ置きに穴の深さの半分程度入れてよく押さえます。そこへ288穴トレーから抜き出したセル苗を、50穴トレーのセル中心部か、あるいはセルの壁に押し付けながら培土を詰めていきます。
セル一つ置きに移植すれば自ずと株間は10cm間隔となり、セルトレー1枚につき5×3の15株が入ります。
セルに底はありませんが、適度な水分を含んでいるために培土同士が接着されて落ちません。しかし、衝撃を与えれば落ちますので、植え床まで慎重に運んでください。

5 定植
 セルの底を床土の中へ潜り込ませるような感覚で、セルトレーを置いていきます。そして、すべての底が床土の中に入っていること確認してください。
 置くだけで定植は完了です(写真2、3)。当然、足腰にかかる負担はほぼなくなります。

6 定植後の管理
(1)フラワーネットはセルトレーに密着させ、以後トルコキキョウの生長に合わせてネットを上げていきます。
(2)かん水
 セルトレーの底が床土とより密着するよう、定植後十分かん水します。また、冬の間は寒いからと言って潅水を控える必要はなく、むしろセル内の培土や床土がやや湿った状態を維持した方が良いので、1回につき概ね12ℓ/m2の水を1週間に1~2回与えます。
(3) セルトレーの移動
 訳あってセルトレーを移動させたい場合は、2月上旬までに行います。根がセルから植え床に到達し始めるのは2月中旬以降で、3月になるとすべての底から根は床に入るためです。
(4) 施肥
 雨よけ栽培を基本としますので、肥料は固形肥料と液体肥料を併用した施肥とします。冬の間でも月に2~4回液肥を施します。自家製の液肥として尿素あるいは硫安に硫酸カリを加えて500倍液を作成するなり、市販のハイポネックス500倍液などを施します。
(5) ビニール囲いで再度密閉
セル定植のためにビニ囲いの側面を外していたが(写真2)、セル定植とフラワーネットの展張が完了すれば再度側面を張り、ビニ囲いを密閉します。
なお、潅水や除草をする際には背後の側面のみを外します。そして、作業が終了すればまた張りなおして密閉状態にします。

7 開花
 6月下旬ごろより開花が始まり、7月上旬には本格的に収穫ができます(写真4)。

▲写真1 椅子に乗って移植作業

▲写真2 セル定植完了(トレーを置いただけ)

▲写真3 セルトレー定植完了(株間10㎝)

▲図4 セルトレー定植のトルコキキョウ開花(品種「ミントクローズ」)

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