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トルコキキョウの管理~セル定植~          

[2022.12.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

質問
 何とかトルコキキョウの苗づくりには成功しました。定植時期を迎えましたが、他の花に比べかなり苗は小さく、手間がかかりそうで、足腰が痛くならないか心配です。

回答
 確かにしゃがみ姿勢で小さなセル苗を何百何千と植えるのは、間違いなく足腰が痛くなります。
そこで当JAでは「椅子に座って作業」を目標に、「セル定植(仮称)」という定植技術を開発しましたので紹介します。

1 セル定植の作業工程概略
 椅子に座りながら288穴セルトレーを台の上に置き種を播きます。大きくなった苗を50穴のセルトレーに移植します。この作業も椅子に座って行います。移植が終われば50穴セルトレーを植え床(ベッド)に運び並べます。トレーを置くだけで定植は完了です。しゃがみ姿勢はほとんどなくなります。

2 移植準備
(1) 50穴セルトレーの底すべてをハサミで切り取ります(写真1)。ここがセルトレー定植の最も肝心なところです。切る目的は、①定植後セル内の根を植え床へ速やかに伸長させること、②移植しないセル内に種まき培土が入らないようにすることなどです。
(2) 培土の湿り具合は播種時と同じで、培土を握ったら団子ができて、指で軽く押せば団子が崩れる程度が最適です。団子が出来なければ水分不足ですので水を加え、握った指の間から水がにじり出るようであれば水分過多ですので、乾いた培土を加えて水分調節をしてください。

3 定植準備
(1) 定植2週間前には苦土石灰150g/m2、牛糞堆肥3kg/m2を施し、1週間前にはIB化成を100g/m2施しておきます。
(2) 畝立てと同時に植え床を作ります。セルトレーの並べ方に応じて植え床幅や畝幅を決めて畝を作ります。畝の長辺に対し直角に置く場合と平行に置く場合がありますのでその事例を示しておきました(図1、2)。また、かん水した水が植床から通路へ流れ出てしまわないよう床の外周を少し高く盛り(堤)プール状とします。小石や土塊を取り除き土壌表面を平らにし、ならした後、床の表面を固くせず、柔らかい状態のままにしておきます。
(3) たっぷりと潅水しておきます。
(4) ビニ囲い側面のビニールを一旦外し、フラワーネットを地面より30cm以上離して仮に張っておきます。

▲写真1 底を除去したセルトレー (右半分の黒色セルは培養土充填済み)

▲図1 セルトレーの直角置き

▲図2 セルトレーの平行置き

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