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ポポーの栽培

[2023.04.03]

●営農技術指導員 須崎静夫● 

 バンレイシ科に属し、熱帯果物っぽいですが、秋になれば、やがて落葉します。ちょっと前にはいろいろ作られていたみたいですね。果実がたまに販売されています。
●品種
 ネットやカタログにはいろいろな品種が紹介されています。自家親和性があり、1本でも実が成りますが、異品種を混植すると、より実つきが良くなります。苗木の植え付け後3・4年で実が成ります。実生株でも、5年くらいで開花します。
<年間管理>
●整枝剪定 
 落葉してから、発芽するまでに行います。クリよりも分かりやすい1/2葉序で、枝が右に出れば、次は左です。樹が大きくなり過ぎないように、主幹の芯を好みの高さで切り返します。花が前年の枝のもとの方に咲くので、枝先を適当に切り返しても構いません(図)。垣根仕立ても面白いでしょう。鉢植えもできます。
●結実管理
 春に、葉っぱより早く、可愛い産毛の生えた臙脂色のような茶色のようなちょっと変わった色の丸い形をしたつぼみが3つくらい並んで、膨らんできます。花弁が薄黄緑色から臙脂色に変わり、3弁のような6弁の花が咲き、どこからともなく、ショウジョウバエたちが集まってきて授粉します。めしべが先に成熟(雌先熟)し、アケビのように房成りします。着果を確認したら、小さいものや形の悪いもの、枝にぶつかりそうな果実を落とします。大雨や強風で落果しやすいので注意します。
●収穫
 販売するなら、果皮がほんのりと黄色く着色するか、落ち始めるころから、果梗枝をつけて収穫します。キウイフルーツや西洋ナシのように、一旦冷蔵してから、しばらく放置・追熟すると食べごろになります。バナナとリンゴを合わせたようなクリーミーな味で、「カスタードアップル」とも呼ばれます。傷みやすいので取扱いはていねいに。自家用なら、マンゴーのように袋やネットを被せて、樹成りで、完熟させても良いでしょう。食べなれないとびっくりしますが、果皮が真っ黒になったぐらいが、食べごろです。皮付きのまま、タネとタネの間で輪切りにしたり、スプーンですくったりして、召し上がれ。
●種まき・育苗
 カキのようなライチーのような黒い種子が、お行儀よく並んでいます。忘れずにまきましょう。直根性なので、鉢にまいた方がいいかもしれません。翌年の春遅くか初夏の忘れたころにやっと芽が出てきます。初期の生育は緩やかです。実生苗や台木なら根挿しでも増殖できます。
●施肥
 休眠期(11月:元肥)、果実肥大期(5・6月:追肥)、収穫後(9月:お礼肥)に施用します。
●病害虫防除
 病害虫が少ないので、農薬を使用しなくても栽培できます。葉っぱにはミノムシはじめ、ガの幼虫が、枝には花芽によく似たカイガラムシがつきます。農薬を使用する際は、農薬使用基準を遵守し、農薬使用履歴を記帳してください。果樹類・落葉果樹類・ポポーに登録のある農薬が使用できます。
 ※おまけ:品種選定・苗木定植~育成については、 R2年10月号を、整枝剪定(総論)については、R2年11月号を参照してください。

▲図 整枝剪定

▲図 果実と種子

●ちょろっと一言●

 記念日は、初めての日か、語呂合わせ・こじつけです。「パイナップルの日」は、8月7日と8月17日の2回あります。19日は「イチジクの日」、7月4日は「ナシの日」で、9月6日は「クルミの日」です。
「ポポー」は「ポッポ―」で、「ハト」になるので、8月10日を「ポポーの日」にしました。

▲初代ポポーガール

▲ポッポガールズ

▲8月10日はポッポの日です(記念日協会非認定)

 

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