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熱帯果樹を育てよう①(パイナップル・ライチー・アボカド)

[2021.04.01]

●営農技術指導員 須崎静夫●

 

 毎年、暑い夏がやってきます。熱帯夜が続き、最高気温が35℃超えたくらいでは驚かなくなりましたが、熱中症には十分お気を付けください。今回は「熱帯果樹を育てよう①」です。果実から採取した種子から育てても、親と同じ果実はほとんど成りませんし、結実したとしても少し期間がかかります。鉢植えにして、生育を楽しむつもりで育ててください。

 

・はじめに
 熱帯果樹には、パイナップル、ライチー、アボカド、パパイヤ、マンゴー、バナナ、ドリアン…などがあります。最低気温10℃確保を目標に、温室、無加温ハウス、サンルーム、縁側、北風の当たらない陽だまりなど、暖かいところへ置いてください。寒すぎると枯れます。
 施肥は生育に合わせ、例えば、IB化成を4月から10月までに、1か月おきに、鉢の号数分(5号鉢なら5粒)くらい与えます。かん水は、生育期間中なら鉢の表面が乾いたらたっぷりと、冬越し中は控えめにしてください。
 また、枝葉や果実から出る樹液、乳液には、かぶれやすい成分が含まれていることがあるので、注意してください。

 

・品目の選定
  栽培する品目は、食料品店、種苗店、グリーンセンターやWebサイトからお好みのものを選んでください。
 食料品店のものは、種子や葉っぱを利用します。挿し木には挿し木培土、種まきには種まき培土、栽培には培養土を使用します。もちろん、購入苗からでも育てられます。

 

・パイナップル
 葉っぱの部分、正確には冠芽(かんが)を挿し木します。気温が高いうちに生育させたいので、挿し木するなら5月頃がいいでしょう。なるべく新鮮なのを選びましょう。すでに葉っぱがないのは問題外、先っぽだけ抜かれているのもあるので注意してください。中には枝分かれしたものもあり、狙い目です。個人的には、葉っぱがコンパクトな『スナックパイン』が好きです。
順調に生育すると、3年程で実が成るようです。酸性土壌を好みます。たまに果実の中にある、5㎜程の小さな黒い種子をまくと芽が出るかもしれません。新品種が交配で育成されているのであれば、実生もできると思います。

▲冠芽を挿す/種子を見つけたらまいてみる

 

・ライチー
 レイシともいいます。最近、あまり見かけなくなりました。Webサイトには、いろいろな情報が書かれています。選択の余地はありません。見かけたら即、大人買いです。できれば、果皮の赤くて濃いほうが完熟に近いのかなと思います。真ん中にある茶色くて細長い大きな種子をまきます。果肉には、発芽抑制物質があるようなことが書かれているので、綺麗に取り除きましょう。すぐに芽が出てきます。

▲種子から実を完全に取り除き、鉢植えにする

 

・アボカド
 アボガドと打つと、アボカドの間違いです、と教えてくれます。真ん中にある2cm程の丸っこい種子をそのまままきます。我が家では、種を買うと実がついてくるという感覚です。
コップにつまようじや針金で橋をかけて水栽培(?)という方法もあります(図)。すぐに芽が出てくるものと、なかなか出てこないものがあるみたいです。

▲アボカドの水栽培

 

・病害虫防除
農薬を使用する場合には、農薬使用基準を遵守し、農薬使用履歴を記帳してください。ハダニ類などの害虫が発生することがあります。

 

・次回予告
熱帯果樹を育てよう②、次回は6月、パパイヤ・マンゴー・バナナを予定しています。

 

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