「最初は土に触るのも躊躇したんです。でも、主人が頑張っている姿を見て、自分が出来ることや好きなことを農作業に活かせればと思い、荷造りや出荷作業から手伝い始めました。自分たちが栽培した農産物の魅力を『どうしたら伝えられるだろう？』と試行錯誤するのが楽しいです」と笑顔で話す淑美さん。ご主人が定年退職したことをきっかけに、淑美さんが農業塾の受講を勧めて夫婦で就農し、今年で8年目になります。

　ご主人は畑全体の栽培管理、淑美さんは収穫した野菜の荷造りや出荷管理と分担して作業しています。畑作業には必ず二人で出掛け、GC春日井中央店・FMぐぅぴぃひろばへ毎日出荷しています。

　淑美さんは主婦ならではの目線で、荷造り作業に様々な工夫を取り入れています。品種別に特徴がわかるオリジナルのシールを貼ったり、簡単に実践できるレシピをつけたりしています。POP作りも熱心に学び、今では手書きPOPで売り場の飾りつけまでしています。出荷物は必ず試食して、味に変わりがないか、調理しても問題ないか、鮮度管理に常に気を配っています。

　「農業は私たち夫婦の人生の一部。雨の日でも雪の日でも、毎日のライフワークは出来るだけ変えないよう出荷しています。これまで農業を通してたくさんの人と関わることができました。今後は、対面販売などにも挑戦し、皆さんから直接ご意見をいただけたら嬉しい」とお話しいただきました。

（ＪＡ尾張中央　広報誌ふれあい２０２１年４月号「農の現場から」掲載）