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8月の果樹だより

[2017.08.01]

●杉山文一営農技術指導員

家庭で栽培しやすい種類と品種の特徴

 

 

<家庭果樹に向いた品種紹介>

 果樹苗木の植え付け時期は、落葉果樹類(イチジク除く)が、10月中旬~11月下旬頃で、常緑果樹類とイチジクが3月中下旬です。植え付け方法については、10月に紹介します。

 苗木を購入するときの参考に、家庭果樹として栽培しやすい品種を種類別に下記にまとめました。

 果樹は適地適作が原則と言われますが、基本的には、排水不良の硬い土壌で日陰のところや風当りが強く冷気の停滞するところには植え付けないでください。種類別に苗木を植え付けときに、次のことに注意して下さい。①柑橘類(熱帯性果樹)・ビワ(常緑果樹)・イチジクは寒さに弱いので冷気の停滞するところや寒波のあたるところには植えるのを避けてください。また、②モモとイチジクは土壌水分が多く停滞水のあるところは枯れこみますので排水対策には注意してください。③スモモ・ウメ・クリ・ブルベリー・リンゴは他家受粉ですので受粉樹が必要です。各種類ごとに2品種を種類植えてください。また、④キウイフルーツは、雌花が果実を付けますので、交配するために雄花樹が必要です。

 

1 カ キ

(1)早 秋

 極早生で完全甘柿です。収穫は、9月下旬~10月上旬で、果実は、240g程度です。品質は上で、肉質はやや軟らか緻密で、食味は良好です。樹勢は強くなく、開帳性です。

 栽培上の注意点として、早期落果が多く、変形果が多い。結実を安定させるには、受粉樹が必要で、日持ち性は短い。

(2)甘 秋

 完全甘柿です。収穫は10月中下旬で、果実は250g程度です。結実は安定しており、品質は上で、果肉は軟で果汁は中庸です。甘味は強く、食味優良です。樹勢は、中で開帳性と直立性の中間です。

 栽培上の注意点として、強めの樹勢を維持することです。果皮に雲形状汚損が発生します。

(3)太 秋

 完全甘柿です。収穫は10月下旬~11月上旬で、果実は350g程度になります。品質は上で、果肉は軟で、果汁多く、甘味は強い。食味優です。樹勢は中庸で、開帳性と直立性の中間です。頂芽優勢が強い。

 栽培上の注意点として、側枝の更新と樹勢を強めに維持すことが必要です。

(4)富 有

 晩生種の代表的品種で完全甘柿です。収穫は11月中旬~12月上旬で、果実は280g程度です。品質は中庸で、果汁多く、食味良好です。樹勢はやや強く、開帳性です。

 栽培上の注意点として、隔年結果性が強く、間引き中心で切り返しせん定はしない。

 

2 モ モ

(1)ひめこなつ

 極早生種です。収獲は6月上旬で、果実は120g程度です。品質は上で、果汁は多い。糖度は比較的高く、食味は良好です。樹勢はやや強く、やや直立性です。

 栽培上の注意点として、生育期間が短いので早めに摘果を実施する。

(2)ちよひめ

 収穫は6月中下旬で、果実は200g程度です。果皮色は縞状紅色で、品質は中で、着色は良好です。果汁は多く、糖度は比較的高く、食味は良好です。無袋栽培が可能で、樹勢は中庸です。

 栽培上の注意点として、核割れ果の発生が多いので急激な摘果をしない。

(3)日川白鳳

 収穫は6月下旬~7月上旬で、果実は230g程度です。果皮色は濃赤色で、品質は上の着色は良好です。日持ち性はよく、糖度は高く食味は良好です。無袋栽培が可能で、樹勢はやや強く、やや直立性です。

 栽培上の注意点として、早期摘果の実施と収穫前の夏期せん定をおこないます。

(4)白 鳳

 収獲は7月中旬で、果実:280g程度です。品質は上で、鮮紅色に着色し、糖度は高い。果汁は多く、品質は優良です。有袋栽培で、樹勢は中庸でやや開帳性です。

 栽培上の注意点として、摘蕾や摘果を実施し、果実に光を当てる管理が重要です。

(5)なつおとめ

 収穫は7月下旬で、果実は300g程度です。品質は上で鮮紅色に着色します。日持ち性は良く、糖度は高く、品質は優良です。有袋栽培で、樹勢は中庸で開帳性と直立性の中間です。

 栽培上の注意点として、収獲が遅れると果実軟化症が発生しやすい。

 

3 スモモ

(1)大石早生

 収穫は6月下旬で、果実は50g程度です。品質は中で、早生種の中では品質優良です。樹勢は強く、開帳性と直立性の中間です。他品種との受粉が必要です。

 栽培上の注意点として、結実を良くするために、2品種の植えることが必要です。

(2)ビューティー

 収穫は6月下旬~7月上旬です。果実は60g程度の卵形です。果皮色は淡黄色で、品質は中で、柔軟・多汁で甘味・香りは少い。樹勢は中で開帳性と直立性の中間です。自家結実性よく豊産性です。

 栽培上の注意点として、栽培が容易で結実も良いが着果が多いと樹勢低下の原因となる。

(3)サンタローザ

 収穫は7月中旬で、果実は65g程度で円形です。品質は上で、肉質良好です。多汁で酸味あり、甘味も多い。樹勢は強く、開帳性です。実止まりはよい。

 栽培上の注意点として、結実は良いが生理落果も多い。肥料の過剰施用や強せん定には注意する。

(4)ソルダム

 収穫は7月中下旬で、果実は85g程度の円形です。品質は上で、果肉はあめ色で、多汁で甘味も多い。樹勢は強く、開帳性です。花束状短果枝を形成します。

 栽培上の注意点として、開花が早で、結実が不安定であるので、他品種との受粉が必要です。

 

4 ウ メ

(1)甲州最小

 収穫は5月下旬~6月上旬で、果実は5g程度です。品質は中です。樹勢は中庸でやや開帳性です。花粉多く、授粉樹に利用できる。梅干し用の品種です。

 栽培上の注意点として、収量はあまり多くない。

(2)白加賀

 梅酒や梅干し兼用種です。収穫は6月中旬頃で、果実は30g程度です。果皮色は濃緑黄色で、果肉は厚く肉質は密です。樹勢は強く、開帳性で、豊産性です。他家受粉で受粉樹が必要です。

 栽培上の注意点として、花粉がほとんどないので、受粉樹が必要です。枝が下垂しやすいので、切り返しが必要です。

(3)古 城

 梅酒用品種です。収穫は6月上中旬で果実は20~25gぐらいです。品質は上です。樹勢は強く、やや直立性です。

 栽培上の注意点として、花粉が極少で他品種との受粉が必要です。

(4)南 高

 梅干しに最適品種です。収穫は6月中下旬で、果実は25g程度になります。品質は上です。樹勢は強く、開帳性です。花粉は多く、結実良好です。

 栽培上の注意点として、生理落果が少なく結実が良好のため、大玉を生産するには摘果が必要です。

(5)露 茜

 梅酒やジュース用品種で、梅干しには適しません。収穫は6月下旬~7月上旬で、果実は50g前後になります。品質は上で、果肉は赤色です。樹勢は弱く、開帳性で花束状短果枝を形成します。

 栽培上の注意点として、他品種との受粉が必要で、受粉樹が必要です。

 

5 ク リ

(1)利 平

 収穫は9月下旬頃で、果実は20~25gぐらいです。果肉は黄色で、肉質は粉質で甘味は多い。品質は優良です。樹勢は強く、やや直立性です。栽培は容易です。

 栽培上の注意点として、収量が低いのが欠点である。

(2)丹 沢

 早生の代表品種です。収穫は9月上中旬で、果実は果肉が黄色で、肉質は粉質で、甘味は中です。樹勢はやや強く、やや開帳性です。早期結実性で豊産性です。

 栽培上の注意点として、結果枝と側枝の更新と土壌管理による樹勢の維持が重要です。

(3)ぼろたん

 収穫は9月中旬頃で、果実は30g前後です。肉質はやや粉質で、甘味、香気があり、食味が優れます。渋皮が剥し易い。樹勢は強い。結実良好で栽培が容易です。

 栽培上の注意点として、収獲期が同じ品種を植えない。品種が混じり、渋皮が剥し易い特性が発揮できない。

(4)美玖里

 収穫は9月下旬~10月上旬で、果実は28g程度です。果肉は黄色で粉質です。甘味や香気が強く、品質に優れる。樹勢は強く、やや直立性です。ぼろたんの受粉樹に適する。

 栽培上の注意点として、ぼろたんの受粉樹に適する。

 

6 ブドウ

(1)ハニービーナス

 黄緑色品種です。収穫は8月中下旬で、果房は1粒重が10~12g位です。品質上で甘味が強く、果汁多く食味良好です。樹勢は強い。栽培容易で家庭果樹向きです。

 栽培上の注意点として、果房の日焼けに注意する。

(2)巨  峰

 紫黒色品種です。収穫は8月下旬~9月上旬です。果房は1粒重が12g程度で、円錐形で、品質は上です。果粒は大きく、果汁は多く、甘味は強い。食味は良好です。樹勢は旺盛で、樹冠の拡大が早い。有袋栽培をします。

 栽培上の注意点として、着房過多は品質低下の原因となります。また、樹勢が強いと花振るいします。

(3)藤 稔

 紫黒色品種です。収穫は8月下旬~9月上旬で、果房は1粒重が18gです。品質は中で、果粒は大きい。果肉はやや柔らかく、食味良好です。樹勢はやや強い。裂果は少なく、有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、果房が大きいと着色不良や果粒が不揃いとなります。

(4)ハニーブラック

 紫黒色品種です。収穫は8月下旬~9月上旬です。果房は1粒重が13gです。品質は上で、果粒は大きく、果肉はやや硬い。甘味は強く、食味は優です。樹勢は強い。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、着房過多には注意する。品質の低下につながる。

(5)安芸クイーン

 鮮紅色品種です。収穫は8月下旬~9月上旬です。果房は1粒重が12gで、円錐形です。品質は上で、果肉はやや硬く、歯切れがよい。甘味は強い。樹勢は強い。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、着果が多いと着色不良となります。

(6)ゴルビー

 鮮紅色品種です。収穫は8月中下旬です。果房は1粒重が13g程度で、円錐形です。品質は上で果粒は大きい。甘味は強く、食味肉質ともに良好です。樹勢はやや強く、着色は良い。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、着果が多いと着色不良となります。また、樹上軟化し易い。

(7)バッファロー

 紫黒色品種です。収穫は8月中下旬です。果房は1粒重が4g程度の円錐形です。品質は中で、甘味は強い。香気があり、食味は良好です。樹勢は中庸で、栽培適応性は広い。有袋栽培です。

 栽培上の注意点として、栽培し易いが、樹勢を強めにする。

 

7 キウイフルーツ

(1)ゴールデンキング

 収穫は10月下旬~11月上旬です。果実は130g~150gで、短台形です。品質は上で、果肉が黄色で大きい。果汁は多く食味は良好です。樹勢はやや強く、樹冠はやや大きい。花穂の着生は多い。貯蔵性は短い。

 栽培上の注意点として、雄樹が必要です。追熟は比較的容易です。

(2)香 緑

 収穫は11月上中旬です。果実は100g程度です。品質は上で、果肉は鮮やかな濃緑色で、独特の香気あり、食味は良好です。樹勢は強く、大きい。

 栽培上の注意点として、果実軟腐病に弱い。雄樹が必要です。

(3)レインボーレット

 収穫は11月上中旬です。果実は90g程度で、果皮色は赤系の広楕円形です。甘味は強く、酸味は少ない。果肉は軟らかく、品質は優良です。樹勢はと樹の大きさは中程度です。

 栽培上の注意点として、開花は早い。雄樹が必要です。追熟は、比較的容易です。

(4)ヘイワード

 収穫は11月上中旬です。果実は100g~150g程度です。品質は中で、やや大で食味は良い。樹勢は中庸で大きい。緑肉種の代表的品種です。

 栽培上の注意点として、雄樹が必要です。追熟は難ですが、長期貯蔵できます。

 

8 ブルベリー

(1)アーリーブルー

 熟期は6月中下旬頃です。果実は中~大粒で、明青色で甘酸味が調和して風味が優れる。香りが良い。樹勢は強く、やや直立性です。

 栽培上の注意点として、酸性土壌に適する。

(2)デユーク

 熟期は6月下旬~7月上旬で、果実は中~大粒です。濃青色で果肉が締り、特有の香りがあり風味が良い。樹勢は旺盛で直立性です。豊産性です。

 栽培上の注意点として、酸性土壌に適する。

(3)ブルージェム

 熟期は7月下旬~8月上旬です。果実は中~大粒で果粉は多い。果皮は明青色で食味もよく、果肉は硬めです。樹勢は強い。

 栽培上の注意点として、酸性土壌に適する。

 

9 リンゴ

(1)つがる

 早生の代表品種です。収穫は8月中下旬です。果実は250~300g程度で、果皮は赤縞もようです。肉質はやや硬いが、果汁多く、酸味少なく、食味は良好です。樹勢はやや強く、開帳性です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、果実に光を当てる新梢管理が重要です。また、長果枝を利用します。

(2)さんさ

 収穫は8月中下旬です。果実は円錐形で260~280g程度です。果皮色は全面鮮紅色で、果肉は緻密で、甘酸適和で食味は良好です。樹勢は旺盛です。

 栽培上の注意点として、隔年結果性があるので早期摘果に努める。

(3)秋 映

 収穫は9月中下旬です。果実は長円形で300g程度です。果皮は濃紅色で全面着色します。果肉は硬く、やや粗い。食味は良好です。樹勢は中庸です。

 栽培上の注意点として、着色が容易なため適期収穫に努める。

(4)千 秋

 収穫は9月下旬です。果実は300g程度の長錐形です。果皮色は赤く縞もよう。果汁多く、甘味強く、食味は良好です。樹勢は中庸です。

 栽培上の注意点として、樹勢は強めにします。下垂枝に良果が着生します。

(5)ふ じ

 リンゴの代表的品種です。収穫は11月上中旬頃です。果実は300g程度で、果皮色は赤く縞もようです。果汁は多く食味は良好です。樹勢は中庸で開帳性です。

 栽培上の注意点として、隔年結果性が強いので、着果管理と樹勢維持に努める。

(6)アルプス乙女

 収穫は9月下旬頃です。果実は40g程度で、果皮は全面濃紅色です。甘味はある。樹勢は弱く、開帳性で、わい化します。栽培が容易で、豊産性です。ミニリンゴで家庭果樹向きです。日持ち性に難点があります。

 

10 イチジク

(1)桝井ドーフィン

 収穫は夏果が7月上旬で、秋果が8月上旬から収穫できます、果実は長卵形で、夏果が150g程度で秋果が80~110gです。果皮色は紫褐色で、品質は中で果汁が多く、酸味は少ない。樹勢は中庸で開帳性です。豊産性で夏秋兼用種です。

 栽培上の注意点として、耐寒性や耐水性が弱い。栽培は一文字整枝法が良い。

(2)ホワイト・ゼノア

 収穫は夏果が7月上旬で、秋果が8月中旬~10月下旬です。果実は、夏果が80g程度で秋果が60g前後です。果皮色は黄緑色で、品質は中です。樹勢は強く、直立性です。豊産性の、夏秋兼用種です。

 栽培上の注意点として、耐寒性には強く開心自然形に仕上げる。

(3)蓬莱柿

 収穫は9月上旬~11月上旬です。果実は60~70gで、果皮は赤紫色です。果肉は淡やや軟らかで、甘味は中で、酸味はやや多。樹勢は樹勢強く、直立性です。秋果専用種です。

 栽培上の注意点として、耐寒性は強く開心自然形が適する。

(4)セレスト

 収穫は秋果で8月上旬ごろです。果実は15~25gの長卵形で、甘味が強く、酸味、香気は中程度で食味は良好です。樹勢は中で、直立性です。秋果専用種です。

 栽培上の注意点として、耐寒性は強く、一文字整枝法が良い。

(5)ビオレー・ドーフィン

 収穫は、夏果で6月下旬~7月上旬です。果実は100~150gです。甘味が多く香気があり食味が良い。樹勢はやや強く、開帳性です。収量は多い。夏果専用種です。

 栽培上の注意点として、開心自然形が適する。

 

11 柑橘類

(1)温州ミカン

① 日南1号

 極早生品種です。収穫は9月中下旬です。果実は、果形がやや扁平で着色良く品質は良い。酸抜けが早い。結実性が良い。樹勢が良く、立ち枝になりやすい。

 栽培上の注意点として、耕土が浅く排水良好の土壌が良い。また、弱せん定が良い。

② ゆら早生

 極早生品種です。収穫は10月上中旬です。果実は丸い果形をし、糖、酸とのバランスがよい。樹勢はやや弱く、開張性です。豊産性品種です。

③ 宮川早生

 早生品種です。収穫は10月下旬~11月上旬です。果実は110g程度でやや腰高の扁球形です。糖と酸のバランスが良い。食味は良好です。樹勢は中庸でやや直立性で枝が密生している。

栽培上の注意点として、成りが少ないと大果になる。栽培し易く、土壌はやや乾燥気味にする。

④ 興津早生

 早生品種です。収穫は10月下旬~11月上旬です。果実は大果で扁平です、糖と酸ともに多く、食味は良好です。樹勢は強く、直立性で、豊産性です。

 栽培上の注意点として、隔年結果を起こしやすいので、着果管理には注意する。

⑤ 石 地

 普通種品種です。収穫は、11月下旬~12月上旬です。果実は果形がやや球形で、糖と酸ともに多い。食味は良好で品質は高い。樹勢はやや強く、枝は立ちぎみです。隔年結果し易い。

 栽培上の注意点として、生理落果を防ぐため樹勢維持に努める。

⑥ 青島温州

 普通種品種です。収穫は12月中旬です。果実は大果で扁平です。果皮のしまりはよい。収穫後日数が経つと食味が向上する。樹勢は旺盛でやや直立性です。

 栽培上の注意点として、貯蔵性に優れる。樹勢が強いので、間引き主体の弱せん定をおこなう。

(2)中晩柑橘類

① ポンカン

 収穫は12月中下旬です。果実は150g程度で、糖と酸のバランスが良い。風味があり、食味は良好です。樹勢は旺盛です。

 栽培上の注意点として、耐寒性に弱いので注意する。

② はれひめ

 収穫は12月上中旬です。果実は平均180g程度の扁球形です。減酸早く、オレンジ様の風味です。樹勢は中庸で、結実性は良好です。

 栽培上の注意点として、生理落果が多く、着果過多に注意する。整枝は水平の枝を配置する。

③ 伊予カン

 収穫は12~1月です。果実は倒卵形で260gくらいです。果肉は濃橙色で柔軟多汁です、芳香に富む。樹勢はやや弱い。

 栽培上の注意点として、結果過多になると樹勢が低下するので注意する。

④ 不知火

 収穫は2月上中旬です。230g程度で果皮は薄い。果実は頭の部分が出っ張っているのが特徴です。果汁多くて甘味が強く食味は良好です。樹勢は旺盛で開帳性です。

 栽培上の注意点として、強い切り返しはしない。土壌改良で樹勢の維持を図る。

⑤ はるみ

 収穫は1月中下旬です。果実は扁球形で、200g程度です。果汁多くて甘味強く、食味は良好です。樹勢は中庸でやや直立性です。結果過多だと隔年結果する。

 栽培上の注意点として、隔年結果するので着果調整が重要です。強い結果母枝に良く着果します。

⑥ 甘 夏

 収穫は2月上中旬です。果実は扁球形で300~400g程度の扁球形です。果汁は多くて食味は良い。樹勢は強く、樹冠が大きく、豊産性です。

 栽培上の注意点として、樹勢維持に努める。貯蔵すると品質が良くなる。

⑦ ハッサク

 収穫は、2~3月です。果実は、扁球形で400g程度です。果汁は少ないが、風味は良い。樹勢はきわめて強い。受粉樹が必要です。

 栽培上の注意点として、受粉樹が必要であるので、他の晩生柑橘と混色をする。

⑧ 清 見

 収穫は2月中下旬です。果実は200~250gで、果肉は柔らかくて果汁は多い。オレンジの香りがある。樹勢はきわめて強い。

 栽培上の注意点として、樹勢維持のため土壌改良に注意する。

 

12 ビ ワ

(1)長崎早生

 収穫は5月中下旬です。果実は40~50gで、品質は上です。果皮の剥皮性は良い。肉質緻密で多汁で、甘味は強く食味良好です。樹勢は強く直立性です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、耐寒性が弱いので植えるところに注意して下さい。結実が安定しており摘果が必要です。

(2)涼 峰

 収穫は5月中下旬です。果実は50~60gで、品質は上です。果肉は、柔軟で果汁が多い。食味は良く、甘味がある。樹勢は中庸で直立と開帳の中間です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、耐寒性があまり強くないので植え付け場所に注意する。

(3)涼 風

 収穫は5月下旬~6月上旬です。果実は55g程度で、品質は上です。果皮は橙黄色で剥皮性は良い。甘味があり、食味は良好です。樹勢は中庸でやや開帳性です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、枝の発生が多いため、芽かきを適正におこなう。

(4)茂 木

 収穫は5月下旬~6月上旬です。果実は50g程度で、品質は上です。果肉は厚く、果汁多い。甘味があり、食味は良好です。樹勢は直立性で、着花性は良い豊産性です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、耐寒性はやや弱いので植えるところに注意する。栽培し易いが摘果が必要です。

(5)大 房

 収穫は6月上旬です。果実は80g程度で短卵型です。品質は上で、果肉はやや硬く多汁です。バランスのとれた食味です。樹勢は旺盛でやや開帳性です。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、開花が遅く耐寒性が有る。着果調整が必要です。連作に強い。

(6)田 中

 収穫は6月中下旬です。果実は70g程度で、品質は中です。果肉はやや薄く、橙黄色で多汁です。樹勢はやや強く、開帳性で、耐寒性は強い。有袋栽培します。

 栽培上の注意点として、裂果が見られる。

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