シンテッポウユリの管理 ~播種2~
[2017.11.01]
●営農技術指導員 大澤梅雄
質問
シンテッポウユリの種を10月に播きましたが、種が余ってしまいました。もう植える場所がありませんので、来年播こうと思いますがどうでしょうか?
回答
余った種子数にもよりますが、無理をしてでも今月中に播種した方が得策です。
それはなぜかと申しますと、ユリの種子を普通貯蔵した場合、種子寿命は2年*と言われていますが、経験上、本種の種子寿命はもっと短いと考えているからです。かつて室内で1年間保管した種子を播種しましたが、全く発芽しませんでした。
シンテッポウユリの種子が余った時、どうすればよいか参考までにまとめてみました。
1 余り種が少量の場合
40~50粒程度の残りであれば、来年といわず今年中に播種してしまいましょう。発芽した苗は春に3号ポリポットに鉢上げし、花苗として直売所で販売することをお勧めします。
11月上中旬の平均気温は12~15℃で推移します。この期間であれば、十分発芽してきます。ただし、5℃以下になると発芽しなくなります*ので注意して下さい。
2 大量に種子が残った場合
乾燥・冷蔵貯蔵しましょう。3年間の保存が可能*で、室内貯蔵より高い発芽率が期待できそうです。作付け計画をしっかり立てて、来年再度播種してください。
参考図書
*:清水基夫(1977);最新園芸大辞典3巻第6版,誠文堂新光社