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シンテッポウユリの管理   ~播種~  

[2017.10.01]

●営農技術指導員  大澤梅雄 

 

質問

 お盆の定番切花といえばキクとホオズキですが、この頃直売所に出荷できそうな他の切花はないでしょうか?

回答

 シンテッポウユリはいかがでしょうか。

 球根切花は球根代が高くつくことから敬遠する人が多く、直売所への出荷が少ない品目の一つです。その点シンテッポウユリは、種から育てることができますので、お盆には是非出荷してもらいたい切花です。今月は、その種まきについてお話します。

 

1 特徴

 1939年(昭和14年)頃、長野県の西村進氏がタカサゴユリとテッポウユリを交配させて種間雑種の育成に成功しました。それ以後、多くの園芸品種が誕生し、これらの総称としてシンテッポウユリと名付けられました。

 播種後およそ10か月で開花し、株をそのまま据え置きすれば、翌年も開花することから種苗費を安く抑えることができ経営上のメリットが出てきます。

 

2 種子

 種子は褐色でいびつな丸い形をし、吹けば飛ぶような薄さです。直径は5~7mmと大きくて播きやすいのが特徴です。1ml当り28粒入りです。 

 

3 育苗

 a 播種時期

 発芽適温は15~20℃です。これはちょうど10月の平均気温に当てはまります。したがって無加温で育苗するならば、播種は10月が適期です。

 b 播種

 128穴セルトレ-に播種用培土を詰めて、1穴に1粒ずつ播き、軽く覆土します。発芽に要する日数は20日前後と長いので、管理がおろそかにならないよう注意しましょう。かん水は底面吸水にすると楽です。

 c 管理

 播種後、雨が直接当たらないように簡易温室の中に入れるか軒下で管理すると良いでしょう。

 d 鉢上げ

 3月上旬から4月上旬にかけて、2.5号鉢に鉢上げします。苗が活着したらIB化成を鉢土の上に3粒/鉢施しましょう。

 

4 定植

 鉢上げ後30~40日で株間15×15㎝の2条に定植します。鉢上げせずセル苗で定植することもできます。

 

5 収穫

 品種「ホワイトホルン」、「雷山2号」はちょうどお盆前に収穫できます。「ホワイトランサー」は7月中下旬に収穫できます。

 

 
 ▲写真1 新鉄砲百合(雷山2号)の種子
 
 ▲写真2 発芽(雷山2号)
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