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ジンチョウゲの管理~植え替え~

[2024.03.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

▲ジンチョウゲ

質問
 去年庭に植えたジンチョウゲが枯れたので、先月、5号ポリポットに入ったジンチョウゲ開花株を購入しました。また庭に植えようか、あるいは鉢に植えようか迷っています。庭は丘陵地の粘土質です。

回答
 庭木の三大香木の一つジンチョウゲは、まだ寒さが残る春先に爽やかな甘い香りを漂わせ、根強い人気があります。近頃は造園材料ではなく蕾着きの鉢花(5号鉢)として流通していますので、容易に入手できるようになりました。
 さて、庭植えか鉢植えか迷っておられるようですが、今回は鉢に植えられたらいかがでしょうか。と申しますのも、枯れた原因が粘土質土壌からくる排水性の悪さや土壌病原菌の影響かと思われますので、庭植えすればまた枯れる恐れもあるからです。こういう場合は、地球から縁を切って容器栽培がよろしいかと思います。一度試してみて下さい。

1 購入後の植え替え
(1)時期 
 購入した株が根詰まりを起こしていれば花が終わった4月に行い、そうでなければ10月まで待って植え替えると良いでしょう。
(2)培養土
 畑や庭の土を使ってはいけません。病原菌の無い赤玉土や鹿沼土などを使って排水性と保水性の良い培養土を準備しましょう。一例として赤玉土小粒、鹿沼土、牛糞堆肥(CM培養土)などを6:3:1の割合で混ぜ合わせます。
(3)鉢サイズと肥料
 販売されている鉢サイズが5号鉢であれば、6号鉢(径18㎝)か7号鉢(径21㎝)に植え替えします。
 肥料は緩効性のIB化成S1号を鉢の下部に10粒置き、1㎝ほど土をかぶせ、その上に根鉢を置いてください。追肥は秋と春にIB化成を10粒ほど鉢土の上に均等に置きます。
(4)植え替え
 根はあまり切らず丁寧に植えつけて下さい。
2 植え替え後の管理
(1)置き場所と置き方
 日なたでもよいが、やや日陰で冷たい北風の当たらない所の方が良いでしょう。
 鉢の置き方は、直接土の上に鉢を置かないことが最も肝心です。強い雨の跳ね返りで、土の表面に生存している病原菌が鉢土に混入して、また枯れてしまうことになりかねません。こうならないために鉢を少しでも高い位置に置くようにします。
(2)剪定
 半球状に育ちますので剪定の必要はありません。あえて剪定するなら花芽分化期(7月上旬)前の4月頃が良いでしょう。また、株枯れにつながる強剪定は避けましょう。
(3)水やり
 ジンチョウゲはやや湿った状態を好みます。夏は鉢土が良く乾燥しますので水やりには十分注意してください。

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