センニチコウの管理 ~ドライフラワーの作り方~
[2018.01.01]
●営農技術指導員 大澤梅雄
質問
10月以降、ハロウイン、クリスマス、正月と行事が続くので、それに向けた花材や飾り物を出荷したいと思います。まずはセンニチコウのドライフラワーについて教えてください。
回答
去年は結構ハロウインが盛り上がりましたね。徐々に定着しつつあるようです。直売所でもハロウインの飾りつけを行いましたが、年々興味を示すお客さんが増えています(写真1)。
装飾場所や時間に制限されることなく飾り付けができるのは、なんといってもドライフラワーの良さだと思います。
そこで、その作成方法を紹介します。
1 センニチコウの紹介
(1) 特徴
直径1~2cmの球状の花(花球)は、苞が発達したもので紅紫、桃、白、オレンジなどがあります。花球を作る苞片は硬くカサカサしており、ドライフラワーにすれば長い間色が変わりません。
(2) 栽培
3月下旬に播種します。まず7月に収穫ができます。収穫する際に1、2節残して収穫しますと9月と11月に再度収穫できます。7月と9月は50㎝程度の切り花が収穫できますが、11月には20㎝程度と短くなります。
2ドライフラワーの作成
(1) 収穫した切花を目的の長さに切り揃え、葉をすべて取り除きます。そして花茎を束にして元を縛ります。
(2) 収穫時期が高温多湿期ですので、できればクーラーの効いた部屋で花球を下にして乾燥させます。直射日光が当たらないように管理します。
(3) 花球がよりチクチクすれば完成です。2週間ほど要します。
(4) 花球低部の苞片は上部に比べると古いので、さらに乾燥が進むとパラパラ落ちることもあります。気になる場合は、落花防止のためにアクリル樹脂を噴霧し、最低1日は乾燥させましょう。
(5) 10本を一束にしてリボンを結び直売所で販売しましょう。
3 ドライフラワーを使った作品作り
(1) 花球のみを使う場合は、花茎を切はなし再度切断部を水平になるよう切り戻します。
(2) 色と大きさごとに花球を分けておきます。
(3) 花球を色紙や板などに張り付ける場合は、デザインを考えて下書きしてください。試しにそのデザインどおり花球を並べてみましょう。
(4) 不都合があればデザインを修正し、本番のデザインを決定します。
(5) センニチコウの花球をデザインにしたがって接着します。接着にはミニボンドガンを使うと良いでしょう。ボンドスティックを熱で溶かして接着させるものです。通常のボンドやセメダインよりも早く固定できる反面、高熱になったミニボンドガンに誤って触ると、火傷の恐れがありますので注意して下さい。
(6) しばらくしてから完全に接着できたかどうかを確認し、不完全であれば再度接着し直します。以上で完成です(写真2、3)。
▲写真1 店内のハロウイン飾りの様子 |
▲写真2 センニチコウの乾燥花を使った色紙 |
▲写真3 センニチコウの乾燥花を使った額縁 |