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9月の果樹だより

[2018.09.01]

●杉山文一営農技術指導員

 

カンキツ類と夏秋梢の処理と硬核類(ウメ・モモ・スモモ)とカキの秋季せん定

1 カンキツ類の新省管理

(1)夏秋枝の処理

 夏秋梢は、樹勢の強い樹や生長のバランスが崩れて着果不良の樹に強い新梢が多く発生します。着果が少ないと、春枝が伸長した後の7月下旬に夏枝が、9月上旬に秋枝が発生します。強い夏秋梢は翌年に結果母枝とならない不要な枝です。

 切除する時期は、9月中旬から10月上旬です。切除位置は、①樹勢が中庸の場合は春枝と夏枝の境のこぶ状の輪状芽の上のところで、②樹勢の強い場合は基部から切除してください。図1を参考におこなってください。

 強い夏秋梢をそのままにしておくと、養分が不要な強い新梢の充実に浪費してしまいます。また、切除することにより、秋季から冬季かけて翌年の結果母枝になる春枝に養分が転用して充実が図れます。カンキツ類は、気温の高いときは冬季でも光合成がおこなわれ養分の蓄積がおこなわれます。

 

 

(2)秋のハモグリガ防除

 幼木や着果が少なく樹勢の強い樹は、8月下旬から9月上旬にかけて新梢が多く発生します。そして、発生した新梢の葉に侵入して加害する、ミカンハモグリガの被害が多く見られます。被害が大きいと生育に影響しますし、新梢の伸びに影響して樹形を乱します。そのまま、被害葉を残しておくとかいよう病を発生します。

 そのため、ハモグリガが発生する9月上旬に防除することが重要となります。

2 硬核類(ウメ・モモ・スモモ)の夏秋季せん定

(1)目 的

 夏秋季におこなう新梢の切除は、樹体の光環境を改善して、貯蔵養分の蓄積と花芽の充実を図ることを目的としています。

 また、①冬期の本せん定を軽労化し、若木や幼木では樹形(骨格)の維持・形成に有効です。そして、②不要枝が太りすぎないうちにせん除するため、切り口が小さく、癒合が良好です。③葉が茂った時期に行なうために、枝の受光状態が把握でき、光が樹幹内部まで入るため、枝や花芽が充実します。

 また、④秋期に不要な枝を除去すると、冬季せん定が、強せん定にならず、樹形を乱すような新梢の発生が少なくなります。

(2)時 期

 時期は、ウメは収穫後の7月から8月にかけて、モモとスモモは早く切除をすると新梢が伸長しますので、切除しても新梢が伸長しなくなり、葉が健全な9月上旬から下旬におこないます。

(3)方 法

 方法は、図2の様におこないます。切除する枝は、主枝や亜主枝を負かし、背面から発生している、樹形を乱す強い徒長枝です。残すと、主枝・亜主枝が負けてしまい、樹形が乱れます。側枝や結果枝の細かいせん定は、冬季の本せん定でおこないます。秋季に枝を除去しすぎると樹勢低下の原因となります。

 切除は、日焼け防止の為、数枚残して切除します。樹形を考えておこなってください。

 

 

 新梢の除去は、樹幹基部や主枝・亜主枝の基部を中心とし、主枝や亜主枝の先端部分は無理に切除しません。また、モモは、先端部分の新梢を切り過ぎると樹全体が衰弱しますので注意して下さい。過多の切除は、樹勢低下の原因になりますので注意が必要です。

 5年樹までは、骨格を形成する重要時期です。秋季せん定時に主枝の確立と亜主枝候補の配置をおこないます。冬季せん定で、整枝を目的に太い枝を多く切除すると冬季の低温で胴枯れが原因で枯れ込むことがありますので注意して下さい。

 また、不要な太い枝を切除するのは、9月中旬頃が良い時期です。また、更新の必要な太枝は、秋季にせん定時に基部の部分に1側枝を残して切除します。そして、亜主枝候補を5年生ぐらいまでに決めます。

 3 カキの秋季せん定

 カキの新梢管理は、新梢伸長期の5月におこなう芽カキ、摘芯、誘引と6月から7月に強い新梢を中心に樹間内部に光を当てる夏季せん定があります。

 7月までの新梢管理が不十分で、着果が少なく樹勢が強い樹は、夏季から秋季にかけて新梢が多く発生します。図4の様に9月上中旬に、不要な強い徒長枝を除去すると、樹勢が落ち着き花芽が多く着生し、翌年の着果を良くすることができます。

 

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