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「クビアカツヤカミキリ」の発見・防除にご協力を

[2025.11.20]

●営農技術指導員 須崎 静夫●   

●はじめに   

  果樹の大害虫クビアカツヤカミキリが、管内でも確認されています。早期発見・防除にご協力ください。モモ・ウメ・スモモやサクラが食害され、樹が衰弱・枯死すると果樹産地の危機です。成虫は5~8月に発生・飛来します。被害樹の伐採・抜根・焼却など処分は成虫の発生する5月までに行います。

●クビアカツヤカミキリ 

 外来生物法による特定外来生物に指定され、飼育・移動・放出が禁止されています。その名のとおり、クビ(首)の部分(本当は前胸背板)がアカ(濃いオレンジ)で、他の部分がツヤツヤの黒です(写真①)。2012年に、外国から材木に隠れてやって来て、愛知県で初見され、徐々に生息域を広げています。成虫は個体差が大きく、体長20~40mmで、幼虫は白から象牙色の頭が大きいイモムシで、終齢は体長30~50㎜になります(写真②)。メスが樹皮に数百~1,000個くらい産卵し、幼虫が樹の木質部を食害しながら、推定1~3年で成虫になります。木部の食害が進むと樹が衰弱し、ひどいと枯れてしまいます。被害が拡大すると、産地存亡にも関わります。捕獲数に応じて報奨金(10匹500円くらい)を出している地域もあります。

Gに間違われるノコギリカミキリとも比較的簡単に見分けられます。未確認ながら首の黒いのもいるそうです。オスが刺激臭(麝香:ジャコウ臭)を出してメスを誘引しています。暗い所で、ブラックライト(紫外線)を当てると、卵が光って、簡単に見つけられるそうです。

●見つけ方

  この時期(秋冬)は、幼虫か蛹の状態で、樹幹の中にいます。幼虫食入孔や、うどん・おがくず・電動カンナくず状の、虫フン・木くず・樹液等が混ざった「フラス」(写真③)などを見つけたら、各営農生活センター、または営農指導課へご連絡ください。5月以降、成虫を見つけたら、手袋を着用して捕殺のうえ、ご連絡ください。

●管内における対応策

 尾張農林事務所農業改良普及課と連携して、周辺の被害状況を確認し、フラスを取り除き食入孔に針金やドライバーを突き刺して幼虫を刺殺し、登録殺虫剤:ロビンフッドを噴霧します。

 以下は、栽培者の判断に委ねます。

 被害が少なく栽培を継続する場合には、すもも・もも類では、アクセルフロアブル100~200倍液を5~200L/10a、幼虫食入孔より50㎝ほど広めに樹幹散布し(使用時期:収穫前日まで、使用回数:樹幹散布2回まで)、その後、株元から被害部まで4㎜目のネットで覆って、新たな侵入を防いだり、脱出してくる成虫を封じ込めたりします。うめに、樹幹散布の登録はありません。

幼虫食入孔やフラス、成虫脱出孔が多く、樹勢低下・枯死など被害が甚大で、伐採・抜根する場合には、あらかじめ市町村へ連絡の上、成虫発生前の5月までに処分します。市町村の関係職員は、特例で処分場までの移動(運搬)が許可されています。

▲写真①:成虫

▲写真②:幼虫

▲写真③:フラス

●ちょろっと一言:前から後から●

 我々人間が、標本のように昆虫を見ると、翅の見える方が前になりますが、昆虫たちからすると、翅のある方が背中ですね。「クビアカツヤカミキリ」も、何気に、首が赤いとされていますが、本人さんからは「赤いのは首ではありません」なんて文句が出そうです。標本を作るときに、虫ピンを右に挿すのは、虫たちから見て、心臓が左にあるからでしょうか。

●ちょろっと一言:食樹?でいいのかな●

 チョウチョやガが、ミカンやキャベツの葉を食べるときは「食草」ですが、カミキリムシやクワガタムシのように、幹や枝を食べるときは「食樹」でよろしいか。「クビアカツヤカミキリ」は、モモ・ウメ・サクランボのなど、バラ科の枝幹を食するようですが、なぜだか、同じバラ科でもナシは食さないようです。その一方で、「シロスジカミキリ」は、wikiによると、ビワをも食するようですね。

●ちょろっと一言:新・昆虫採集の思ひ出●

 幸か不幸か、愛知県・果樹での「クビアカツヤカミキリ」発見・採集の第一号です。モモの株元に頭を下にして佇んでいました。クビ?が赤い?ので、すぐに分かりました。慣れたもので、ちゃんと写真を撮ってから、掴まえました。採集ビン(PET)に入れたら、高温のせいか、呆気なく★になられてしまいました。合掌です。1匹しか捕まらなかったということは、どこかから飛んできたのでしょうか。最近(R7年7月)では、管内近くでもちらほら見つかっています。

▲カミキリ星人

▲首をひねるクビアカツヤカミキリ

▲クビアカツヤカミキリにたかられる、バラ科樹種・サクランボ・モモ・ウメ

●ちょろっと一言:クビアカツヤカミキリの繁殖力●

 1,000個も卵を産むのに、成虫になれるのはせいぜい数十匹なんて、繁殖力はあまり高くないように思われますが、繁殖力が高くないから、たくさんの卵を産むのでしょうか。インスタを見ると、他県では報奨金目当てなのか、1日で虫カゴいっぱいに捕まえられたり、サクラの大木が、穴でポコポコになって、無残にも伐採・抜根・粉砕されたりしています。商売熱心な業者の方が、幹に巻き付けるネットを、従来の場違いな青色から果樹園に馴染むベージュ色にして、見た目だけでなく、効率性も改善されています。

●ちょろっと一言:外来生物::昆虫編●

 法律のないころ?には、「アメリカシロヒトリ」とか、「イネミズゾウムシ」とか、「アオマツムシ」でしょうか。最近、ゴマダラチョウを赤くしたような「アカボシゴマダラ」を見てびっくりしましたが、すでに、外来生物に登録されていました。「ハラビロカマキリ」とか、「ゴマダラカミキリ」とか、「ツクツクボウシ」「スズメバチ」に姿の似た昆虫も侵入してきているそうです。

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