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キンギョソウの管理~帯化~ 

[2024.12.01]

●営農技術指導員 大澤梅雄●

質問

 種を播いて育てたタカサゴユリから数本、平たい花茎にたくさんの花が咲きました。どうしてこんなユリになったのでしょうか。来年も同じような花が咲くでしょうか。

回答

 おそらくこれは帯化といって、奇形の一種と思われます。つまり茎の頂にある分裂組織(生長点)が横方向に増加した結果、扇状や帯状になったものです。この現象はいろいろな植物で起きています。例えばヤマユリ、オニユリ、ケイトウ、ヤナギ、ダイズ、トマト、トウモロコシなどですが、中でも有名なのがサボテンです。サボテンの帯化には二あります、扇状や帯状になる綴化(クレスト)、こぶ状になる石化(モンストロシティ)などです。帯化したサボテンは園芸的な価値が高く珍重されています。

1 帯化の原因

 一般的にいわれているのは次のとおりです。

植物体内部の要因として、➀遺伝的異常、②植物ホルモンのアンバランス、外部要因としては、➀ファイトプラズマ(植物病原細菌)による感染、②線虫による感染、③ミネラル不足、④急激な温度変化、⑤土壌の過湿、⑥土壌の高pHなどです。

2 帯化の再現性

(1)当JAの試験圃で栽培したキンギョソウの一部に帯化が発生しましたのでその事例を紹介します。

 ア 栽培概要 

2021年7月5日品種「パレード」播種、8月2日2.5号ポットに移植、8月18日に定植、10~12月に1番花収穫。4~5月に2番花を収穫。11~4月まではポリフィルムで防寒しました。

 イ 帯化の発生

2022年4月下旬~5月中旬に、50株中2株で帯化を確認しました。茎頂部は平たく帯状になり、多数の小花をつけました。

 ウ 再現性

来年も帯化が起きるかどうか確認のために、帯化株の種子を上記と同様に栽培しましたところ、帯化は発現しませんでした。

(2)育成したタカサゴユリについては植え替えずそのまま据え置いて、来年も同一株から帯化現象起きるかどうか確認してください。

 上記(1)の経験からすると、来年は正常な花になると思います。

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