![](https://ja-owari-chuoh.or.jp/ocwp/wp-content/themes/ja-owarichuou/common/img/cont_chara.png)
サカキの管理~ルビーロウムシ~
[2024.06.01]
●営農技術指導員● 大澤梅雄
質問
直売所向けのサカキを栽培しています。枝に茶色の丸いものがびっしりと着いていますが動きません。白いラインが良く目立ちます。これは虫でしょうか。年々増えているような感じです
回答
これは「ルビーロウカイガラムシ」。別名「ルビーロウムシ」と言いカイガラムシの一種です。直売所でサカキを販売する目的であれば、商品価値がなくなりますので防除に努めて下さい。ヒサカキ、クロガネモチ、シキミ、ゲッケイジュなどにもよく発生しますので注意して下さい。
1 生態
雌の成虫はロウ状の分泌物を出して半球体を作り枝につきます。この半球体は赤褐色の厚い分泌物で覆われ、その周縁部には白線が入っています。成虫の姿で越冬し、5月下旬ごろ単為生殖により産卵します。ふ化した幼虫は当年枝や新芽の葉脈に移動、定着して、秋には再び成虫となり越冬します。
2 対策
(1)耕種的防除
日当たりと風通しの悪い所で発生が多くなるようです。
したがって、樹高は2m程度で主枝を摘心して一本仕立てとし、三角錐形の樹形に仕立てます。側枝は20㎝間隔に交互に配して樹幹内の風通しを良くします。
(2)化学的防除
6月になったら日々幼虫の発生状況を確認し初期防除に努めましょう。概ね6月下旬から1~2週間間隔で7月末まで防除します。防除薬剤には、スミチオン乳剤、アプロードフロアブルなどがあります。