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7月の果樹だより

[2020.07.01]

●営農技術指導員 杉山文一●

<夏果実の収穫の注意点と落葉果樹類の礼肥と台風対策について>

1 夏果実の収穫の注意点
(1)硬核類(モモ・スモモ)
 夏季に収穫するモモとスモモの収穫は、気温が高く、雨の日が続くため、果実が腐りやすい時期です。また、収穫時期が早いと品質が良くありません。モモの成熟日数は、開花からの日数がちよひめ・はなよめで71~80日、日川白鳳で81~90日、白鳳で101~110日です。スモモの成熟日数は、早生種で90~100日、中生種が105~120日、晩生種が130~150日が目安です。表1を参考にして、収穫に注意してください。

(2)ブドウ・ナシ
 ブドウとナシは、8月中旬から9月下旬にかけての比較的涼しくなった時期に収穫します。しかし、日中はまだまだ暑く、高温時の収穫は品質低下の原因になるので日中の収穫は避けた方がよいと思います。
 収穫については、表2を参考にしてください。

2 落葉果樹類の礼肥
 品質の良い果実を収穫するには、収穫期までにある程度肥効が落ち、6月中下旬には新梢の伸びがほぼ止まっているのが望ましい状態です。いつまでも、新梢が伸びている状態ではチッソ成分がいつまでも効いている状態で、品質低下の原因となります。そのため、成熟期になると、貯蔵養分の消耗が大きくなります。
 収穫が終わり樹勢の回復と果実の収穫後に葉の光合成を盛んにして、貯蔵養分の蓄積を増すこと目的に、礼肥を施用します。貯蔵養分が不足すると、十分な花芽形成ができません。
 礼肥は、夏果実収穫が終わった9月上中旬の施用が一般的ですが、収穫の早いウメは7月中下旬に、収穫の遅いキウイフルーツは9月中下旬に、カキは10月中下旬です。
 施肥は、チッソ主体で速効性の化成肥料を10a当たり20kg程度施用しますが、家庭果樹の場合で、2から3樹に施用する時は、肥料のやりすぎになるおそれがあります。
 1樹当たりの施肥量の目的は、カキ、ウメで2kg、モモで1kg、イチジクで0.5kg程度です。棚栽培の樹種での目安は、100㎡当り、ブドウで2kg、キウイフルーツで4kg程度です。
 家庭果樹の場合は大きい樹の施肥量の基準ですので、小さい樹は大きさにより施肥量を控えてください。

3 台風対策
 8月に入ると台風の発生が多くなります。家庭果樹の場合でも、気象情報に注意して、事前対策として、主枝や亜主枝などの骨格枝は、太い枝柱などを用いて枝を折れないように補強してください。
 台風で倒木した時は、樹の根が乾かないうちに起こして、土寄せして支柱を立ててかん水します。
 枝が折れたり、裂けたりした場合は、起こして縄や太いひも等で強く縛って補強します。損傷程度が大きい場合は、傷口が滑らかとなるように切除して癒合剤を塗布してください。

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