
エビ芋掘りで地元の魅力を学ぶ 北里小学校
[2016.11.02]
JA尾張中央エビ芋研究会は2日、小牧市下小針の試験圃場で、小牧市立北里小学校3年生95人によるエビ芋掘り体験を行いました。同校が社会科・総合的な学習の授業の一環として、地域の特産物を知り、農家の仕事を学習することを目的として、昨年続き取り組みました。
同校のある北里地区は、肥沃な土壌を活用してエビ芋を盛んに生産し、かつては京都の有名料亭にも出荷するなど静岡に並ぶ一大産地でした。近年、後継者不足や市街化の進行で栽培面積が大幅に減少。生産農家も十数軒になっており、このままでは栽培技術の伝承が途絶えてしまうとの危機感から、3年前の8月に伝統復活を目指して部会を設立しました。
稲垣桂三会長が「皆さんは5月から9月まで4回生育状況を観察し今回の収穫が最後の授業です。エビ芋1株の親芋から小芋、さらにその周囲に孫芋がつきます。 小さな種芋からわずか7か月間で子芋、孫芋がいくつできるか、1株の大きさ・重さ・形がどれほどなのか学んでください」とあいさつしました。
地元農家らが児童らにエビ芋掘りの説明をした後、備中でエビ芋の親芋を掘り出し、児童ら子芋と孫芋を分ける「株分け」をし、同会の長谷川勝副会長の用意した計量器で1株の重さを確認しました。
収穫体験後、同会の用意した、蒸したエビ芋を団子状に丸めてきな粉をまぶした〝エビ芋団子〟を試食し、児童らは「もっちりとして軟らかい」「給食に出してほしい」と美味しさに歓声をあげていました。
児童は「エビ芋のしま模様もくっきり出て想像よりも大きく親芋1個で1.5㌔もあった。引っ張るのは大変だったが掘り出す瞬間が爽快で楽しかった」、同校の藤岡大地教諭は「子どもたちには体験授業を通じて、暑さや強風など厳しい自然環境の中で親・子・孫とたくましく成長する地域特産物が身近にあり、改めて自分たちの住む地域の魅力が学べたのでは」とそれぞれ笑顔で話しました。
収穫したエビ芋は、児童らがそれぞれ自宅に持ち帰って家族そろって食べる予定です。