桃産地の維持発展に向け協力を モモサポ閉講式
[2018.11.28]
JA尾張中央担い手支援推進協議会は28日、小牧市高根のJA本店で「モモ栽培サポーター養成講座閉講式」を開きました。受講生、JA職員、尾張農林水産事務所、市職員ら15人が参加しました。
管内の桃栽培の歴史は明治からと古いが、最盛期の昭和35年を境に、住宅開発や担い手の高齢化・後継者不足により農地が減少。ピーク時の栽培面積881㌶に比べると、平成29年は最盛期の約1割強ほどとなっています。
養成講座は地域の伝統的な作目を維持するため、平成25年から実施。桃栽培に関心がある市民が、桃栽培の手伝いができる技術を身に付けるのが目的です。愛知県尾張農林水産事務所農業改良普及課と同JAが協力して摘蕾から摘果、袋掛け、収穫、整枝剪定まで13講座を座学と実習で栽培の基礎を伝授します。
同協議会の稲垣武磨会長が「9か月間お疲れ様でした。引き続きモモ栽培サポーターとして活躍いただき農業振興に協力ください」と修了証を一人一人に手渡しました。
桃サポータークラブの横井一良会長は「担い手不足と生産者の高齢化に対する人材育成を行政とJAが連携して今年で6年を迎えた。現在18名の桃サポーターの活躍により春日井・小牧の栽培農家から援農をいただきとても助かったと聞いている。これまでの経験を担い手、農家として農業の活性化に活かしてほしい」と激励しました。
最後に修了生が「秋の剪定では2~3年先の枝の出具合を予想して切れと言われたがなかなかうまくできなかった。初めての事が多かったが楽しくやれた」「摘蕾、摘果そして集大成の収穫を体験したが売り物になるような桃を作るのは難しい。農家の世話や苦労は半端でないことが実感できた」と一人ずつ感想を述べました。
今後は終了した受講生を対象に、「モモ栽培サポーター準クラブ員」として、一年間実習見習い経験を積んだのち、正クラブ員として実習ボランティア経験を積み、人手が必要な農家の作業を支援して産地を維持発展させる体制の充実を目指します。