花桃出荷準備開始 無駄をなくし産直販売
[2017.01.31]
3月3日の桃の節句を前に、小牧市篠岡地区の桃生産者2軒では、10日からの出荷に向けた花桃の枝木の切り出し作業が始まりました。
花桃は淡いピンクの八重花を咲かせる「矢口」が主力で、花芽をつけたままの枝木を小牧東部ライスセンター(小牧市野口)に設けた温室に31日から搬入し、夜間はストーブ2台を使って室温を22度から28度、湿度は80%に保つなど生産者が交代で管理を行い、10日間ほどかけてつぼみをふくらませます。
2月半ばをピークに今年は市場に約7,000本、JAの産直施設4店舗に約5,000本を出荷する予定です。
同地区で花桃の生産が始まったのは30年ほど前。桃の生産振興と冬季の育苗施設の活用を兼ねて、JA施設での促成作業が始まりました。当初は20軒ほどの農家が出荷をしていましたが、高齢化と後継者不足により現在は2軒に減少しました。
減少に歯止めをかけるため3年前から管内産直施設での販売を開始し、販路の拡大を目指しています。市場へ出荷する場合「長さ75㎝で芯から枝分かれしているもの」と規格が決まっている為、枝分かれしていない枝が無駄になっていましたが、産直店舗は「長さ60㎝から70㎝と短く、枝分かれしていない1本の枝」と規格を定め、家庭ですぐに花瓶に活けられるように出荷し無駄をなくすことに成功しています。
小牧東部営農生活センターの中山峰洋センター長は「生産者が少なくなってきて時代に合わせた工夫が必要になってきている。課題はあるが絶やさず維持できるよう努めていきたい」と話しました。