食材を組み合わせアイデア弁当 地元大学とJAが連携
[2018.12.23]
▲「鉄・カルアップ弁当」に関心を示す来店客にPRする学生 |
中部大学の管理栄養士を目指す学生8人が22日・23日の2日間、JAの直売所「ファーマーズマーケットぐぅぴぃひろば」で、学生らが考案しエビ芋など同店の地元産野菜を食材に使ったアイディア弁当を販売しました。弁当は、応用生物学部食品栄養科学科管理栄養科学専攻の1年生が作り、食材の組み合わせにより鉄分・カルシウムの吸収率向上させる「鉄・カルアップ弁当」です。年齢が上がるにつれリスクが高まる貧血や骨粗鬆症の予防が狙いです。
主食に「桜エビと枝豆の混ぜご飯」、副菜に「小松菜ときのこのソテー」「ブロッコリーの卵炒め」「エビ芋とがんもの煮物」「ひじきの煮物」、デザートに「ごまプリン」を添え、主菜が「チキングリルのトマトソース」または「サバのマリネ」の2種類の弁当を開発しました。どちらもビタミンC・D、タンパク質、マグネシウムと、鉄分やカルシウムの吸収率を高める栄養素が含まれています。
価格は税込みで800円で、販売数量も2日間で160個(1日各40個で合計80個)を用意しました。弁当には、大学と直売所のコラボレーションがわかるよう弁当名の入った帯を付けました。2日間とも学生らも店内で同弁当のレシピ・アンケート票の配布や来店客に説明するなどPRも行いました。22日は、中日新聞や地元ケーブルテレビ局も取材・収録に訪れ、午前9時から販売開始で12時に完売しました。23日は新聞記事掲載の効果もあり11時には完売しました。
同大学では「地(知)の拠点整備事業」の一環として、地域活性化へ向けて地域と一緒に現場で解決策を考える取組みを行っています。今回の取組みは、昨年1月から愛知県とJAが協働で行う「産地直売所を交流拠点としたにぎわい創出事業」の一環で、同店では他にも1日には栄養不足・朝食の欠食・冬の寒さに備えた「栄養スープ」の試食とレシピ配布、8日には「エコクッキング」のレシピ配布も実施しました。来年1月の12日・13日にはカリフローレ(カリフラワー)や紫奏子(ハクサイ)など新しい野菜の紹介を兼ねて料理レシピ配布をする予定です。
弁当を買った56歳の主婦は「弁当販売をこの直売所のホームページで知り、今、注目食材のサバが使われ、地元大学生が作ったことに興味があった。彩り綺麗で、エビ芋など普段使わない食材がどう調理されているのか自分の舌で確かめたい」と期待を寄せました。
活動に取り組んだ笠原涼佑さん(19)は「食材を組み合わせることで栄養の吸収率を高めるという私たちの提案は食事の理にかなっており、担当教諭やJA職員からも好評で自信がある。将来は栄養面の観点から皆さんの求める栄養指導または食品開発をし、食事で病気予防もでき健康になれることを伝えていけるよう今後も勉強に励みたい」と意気込みを語りました。
▲弁当のレシピ配布や説明も兼ねて販売に取り組み学生ら |
▲学生の積極的なPRで弁当に興味を示す来店客 |
▲地元ケーブルテレビ収録でインタビューを受ける学生 |