特殊詐欺被害を未然防止で感謝状　高蔵寺支店

［2023.09.14］

▲感謝状を贈られた高蔵寺支店の職員

　高蔵寺支店の日比野支店長、早稲田次長、河辺春佳さんの3名は13日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、春日井警察署から感謝状を贈られました。

　出来事が起きたのは8月上旬。金融窓口に「孫に急いでお金を持って行かないといけないが、ATMでは高額出金が出来ない。なんとかしてほしい」と非常に慌てた様子で高齢の利用者が来店。近くでその様子に気付き違和感を感じた河辺さんが、「もしかしたら詐欺の可能性もあるかもしれない」と早稲田次長に相談しました。次長が慌てる利用者をなだめながら話を聞くと、「高額な出金に加え明確な出金理由が答えられない」「普段やり取りしているLINEではなく、同僚の携帯を借りて自宅へ連絡してきた」「今日中に現金が必要で、この後自宅まで取りに来る」など不審な点が多数見られたことから、特殊詐欺の可能性が極めて高いと判断。そのまま粘り強く説得を続けると、利用者も冷静になったため、支店長が警察に通報をして事なきを得ました。

　窓口対応をした河辺さんは「特殊詐欺については日頃からアンテナを張っておくようにと連携を取っていたため、不審だと感じた時にはスムーズに状況確認の声掛けができました。こんな身近で詐欺が起きるんだと驚きましたが、これからも積極的な声掛けを続けていきたい」と当時を振り返りながら話しました。

　春日井市の特殊詐欺被害は8月末現在で33件発生し、被害総額は約5472万円となっています。前年同時期比で倍近い被害件数となっており、春日井警察署の佐々木署長は「1件でも多く止めたい。未遂はさらに多くの件数が発生しているので注意してほしいです」と注意を呼び掛けています。